楽しい一人時間
いつの間にか、一人時間を楽しめるようになった。
実はこれが怖かったのだ。
昔は。
「ひとりかわいそう」の内なる声が邪魔をした。
自分より誰かを大事にするのが当然だと思っていて
そのおかげで私を好いてくれる人もいたわけだが
それはあまりにもキツイお付き合いだったと思う。
結婚も含めて。
私にとって、自分を愛することとは、他人を優先することと同意だったので
他人を優先しない「自分を愛する」イメージなどどこにもなかった。
笑顔で、気の利く女性であれ、家事ができる女性であれ。
「素敵な使用人になって、素敵なご主人に仕えましょうね」と言わんばかりの「世間の声」にどっぷり浸かっていて、そこから外れる自分がとても嫌いだったんだろう。
誰かの家政婦をしていれば、くいっぱぐれることも寂しくなることもない。
だけど、家政婦として愛されたくはないんだな、わたしは。
好きな時に好きなことをして、好きな人と好きな時に会っていたい。
誰にも理解されず許されずわかってもらえない人生もまた、面白いのではないか。
私にとって人生とは物語を生きることであり
身体で感じるものを受け止めながら、満喫することこそが醍醐味だと思っている。
けれど、一方で、何かを学び、頭の中をいっぱいにしてその知識の中で
生きようとしている人もいる。
言葉にできないことを大事にするわたしは、言葉で人生を説明する人に勝てない。
だけど、私の中にある感覚は決して壊れないし、積み重なっていく。
いつか、この「言葉にならないもの」をお互いに通信しあいながら
生きていける人と出会えることを望んでいる。
枠をぶっ壊して人と出会い、別れることを繰り返しているうちに
わたしは自分自身を知ることができた。
これからも、たくさんの自分に出会うと思う。
どこまでも飛んでいくために、自分を大切に扱う。
もうすでに、台風の影響があちこちで出ているらしい。
気を付けて。