風に吹かれて~誰のためでもない人生の記録~

つまづきながらも、楽しく生きているアラフィフの人生を日々記録したブログです。今、少し悲しいとか、辛いとか、思っている人に、少しでも笑顔になってもらえますように。

そんなにいい子になりたいかい?

大学生の時、キャンプのお姉さんをしていた。

そんなに体力もないのに、毎年夏には山に登って、最長一週間過ごして帰ってくるのが恒例になっていた。

家に帰るといつもそのまま寝てしまい、二泊三日しか家に居られないのに、体を休めることしかできなかった。食欲は落ちて、スイカしか食べないこともあった。

それでも山に登った。

 

今も変わらないなあと苦笑いしながら生きている。

旅の疲れが取れなくて、洗濯をすることも難しいのに、きっとまた、旅に出たくなる。

 

*****

 

わたしは「いい子」と呼ばれていた。

ネットでは「頭よさそう」と言われることがある。

どうでもいいんだけどね。

 

母親や父親に対する批判の記事もいっぱい書いたし

職場の理不尽なことも書いてきた。

優しくなんてないし、いい子でもない。

 

ねえみんな、どうしていい子になりたがるの?

 

自分の親を批判しないのも、文句を言いながら夫の世話をするのも

「いい子でいたいから」なんでしょう?

 

いい子でいれば神様がえこひいきしてくれると思ってるのかもしれないけど、そうでもないみたい。

 

困った人(障害でも貧困でもなく、ただ”あなたは生きづらそうだよね”と決めつけて)を集めて「救ってる私」に酔ってる人も、夫が子供を痛めつけてるのを黙って見ている人も、同じ。

 

政治に文句言いながら、必死で障碍者女性差別や貧困と向き合っている人たちに対しては「怒っても何にもならないのにね」などと言う「いい人になりたい人」たちもいる。

 

いい人なんていらない。

 

この世界で、助けてほしい人を助けている人に唾かけるような「いい人」なんていらない。

 

でも、いい子になりたい人たちは、やめられないんだろう。

 

夫が子供を叩いても、夫と別れず、Twitterで夫の暴力に悩む妻のふりをしているだけで、「夫にとってのいい妻」をやめようとはしない。

 

両親から酷い目にあわされてもなお、「いい子でいるために」親を毒親とは呼ばない。

 

いい子になって救われてるのは自分だけ。

自分の気持ちがなんとなく「きれいな気がする」だけ。

 

子どものためでもないし、夫のためでも親のためでもない。

 

だから、「この国のいい国民でありたい」人たちは、すべての差別を容認する。

差別に対して怒っている人を叩く。

もしくは「あなたはそういう考えなのね、認めるわ」と「いい人」をやりながら、差別を容認する態度はやめない。

 

いじめはなくならない。なぜなら、いじめている人を認めることが「いい子になること」だからだ。「虐められている人に問題がある」ように見せることが大切だから。

 

子どもが発達障害だと診断されることによって、「だからあなたは嫌われるのよ、そういう行動をしちゃだめなのよ」と言いやすくなる。

「いじめられない人間になれ」と教えることで、いじめを容認する。

 

人間が完全で素晴らしいことと、この世に差別があって、いじめがあって、苦しんでいる人がいて、それを何とかしたいと思うことは、全く矛盾しない。

それよりも、いじめを容認し、いじめられる人を問題視するほうが、よっぽど「人間を信じていない」のだと思う。

 

人間を信じていれば、人間が「変えられること」の可能性を知っているはずだからだ。

 

誰かにとっての「いい人」をやめられるかどうか。

それが日本の希望だと私は思う。

愛を語るのはそれからだ!

 

神様に愛されたいのはわかるけど、神様は、すでに愛しているのだ、みんなを。

どんな悪人でも。

そのことがわかっていれば、「いい人」であるより「自分であること」を選べると思うけどどうだろうか。

 

いい人だから、世間から相手にされていて、友達がいるのだと思うのなら

いい子にしてるから、家族でいられると思っているのなら

自分というものを見くびっている。

そして、他人に対しても「怒るな」「冷静になれ」などと、加害者を擁護するような言葉で諭して傷つけるだけの人間になってしまうんだよ。

 

他人にも「いい子であること」を強制するからね。

 

残念ながら、いい子でなくても、いい人でなくても、暮らしていけるし、楽しく過ごしてる。その現実を見たくない人がたくさんいる。

 

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息子が、コハク糖の結晶化にハマっている。

宝石のようなお菓子が家にたくさんできている。