いつの間にか
家の近所には並木道がある。
今ちょうど、赤と黄色の洪水でとても美しい。
穏やかに、静かに散歩できればどんなにいいだろう。
自分の中にある「溜まった澱」がたくさん湧いてくる。
いつかすっきりする日が来るのだろうか。
それにしても。
いつの間にか、わたしは人と話すのが得意になっていたようだ。
「話していて気持ちがいい」「しゃべる仕事をしたらいいのでは」と言われることも増えた。
何がどう変わったのかわからない。
数年前までは男性と話すのは億劫だったし、わたしはいつも誰かを怒らせる存在だと信じ込んでいて、接客なんてとんでもないと思っていたのに。
巷では「変われ」「変わらないままでもいいですけど~(嫌味)」が流行っている。
前回も書いたけど、人は徐々に変化できるものだと思う。
そしてそこに苦痛はない。
無理やり感もない。
いつの間にかそこにいる。
私の場合、その第一歩は「家から出て働くこと」で、そのハードルは山よりも高かったけれども(笑)だけど、それがこの「人と話すのが得意」につながるなんて、その時は思わなかった。そのために働きだしたわけではなかった。
「こうなりたい」を実現するために飛ぶのは気持ちいいかもしれないが
無我夢中で今いる場所から離れたくて動いた結果「勝手に変わってた」のが私だ。
初対面の人が急に真面目な顔になって
「人と話す仕事をしたらいいと思うよ」「昔、前に出られなかったからこそ、人の気持ちがわかるんだよ」と話し始められたので、私はもうただただ感激して驚いていただけだった。
占い師でもない普通の人が。
急に、何かが乗り移ったみたいだった。
でもそのアドバイスは、仕事ができる人のもので、的確で、適切なものだったから、私は本気で喜んでその言葉を受け入れることにした。
文章を書くことも続けたい。
だけど、それだけだと一人っきりになってしまう。
その恐れが心の中にあって、踏み出せないままになっていた。
また一歩。変わっていけるかな。動けるかな。
どうか応援してください。