あなたは他の誰かではない
少し、仕事に余裕が出てきた。
雨の中を歩いて訪問していると、つい、余計なことを考えてしまう。
そんな時は体に意識を向ける。
昨日、テレビで背中についての番組を観た。
バレリーナや歌舞伎役者、背広を仕立てる職人の技などが紹介されていた。
私は以前、アレクサンダーテクニークのレッスンに通っていたので、何となく、体の使い方をなぞることができる。
思い出したようにバレリーナの動きを少し真似てみると、忘れていた感覚が甦ったのだった。
今日一日、背中を意識して歩いてみると、視野が広がって、背が高くなったように感じた。
そして、頭はひとつのことしか考えられないので、体に意識を向けるやいなや、ネガティブな考えが消えたのだった。
と、いうわけで。
体のことを考えていると、ブログのネタは減るのである(笑)
さて。本題。
よく、子どもの気持ちを代弁しようとする親御さんがいる。
また、仕事の中でもすぐに、見てもいない相手に同情する人がいる。
あなたは子どもでもないし、他人でもない。
どんなに超能力を使っても、その人の思考にはなれないはずなのだが、簡単に決めつける人が多いことに驚いてしまう。
うちの子は、こうこうこうで、こんな風に考えてると思うんですよ、だから、何とかしてあげないと。
と、言ってる親自身が、自らの言動で子どもを傷つけてる可能性については、全く気がつかなかったりする。
自分の作り上げた妄想の子どもと暮らしているだけなのかもしれないことが、わからない。
相手が何を考え、どうしたいのかは、聞かなければわからない。
たとえ、一瞬嫌な気持ちになったとしても、聞くことのメリットの方が大きいと私は思う。
自分の頭脳の中にしか、私たちはいられない。
自分の想像できること以外のことはわからない。
だから、学ぶことが必要で、失敗の数がたいせつなのである。
こんなことがあった。
私がBさんに伝えた言葉をそのままAさんに話したところ、Aさんが「そんなこと言われたら、相手は傷つくでしょう?」と私に言った。
その言葉に傷ついたのはAさんなのだ。
Bさんが傷ついたかどうかなんて、Aさんにはわかるはずがない。
でも、自分が傷ついたことなら、他の人も傷つくはずだという思い込みが働いて、勝手にBさんが傷ついたことにしてしまわれたのだった。
何度かAさんの反応がおかしいことに気づいてはいたが、私はそれ以来、Aさんに仕事の悩みを打ち明けるのをやめた。
誰かの代弁者になる人を、私はあまり信用しないことにしている。
私がわかるのは、私の気持ちだけだということを、きちんと認識できることが大切だ。
わかったつもりになることの怖さを知らない人が一番怖い。
代弁する人は、自分の感情を上手に隠す。人に嫌われないように、誰かを身代わりにして、自分の意見としてではなく、誰かの意見に見せかけて、自分の要求を通すことが当たり前になっていく。
あなたはあなたでしかない。
他の誰とも違うのだから、相手が何をどう感じるかも、すべてが想像にすぎないんだよ。
相手はこう思ってるに違いない、と想像を膨らませて何もできなくなるくらいなら、相手にちゃんと確認して行動すればいいだけだと思うし、悩んでる時間がもったいないよね。
考えても仕方のない他人のことで悩むくらいなら、自分が今何をしたくて、何を考えてるのかに注目しよう。
体がどんな風になってるのか、感じてみよう。
そしたら世界は変わってく。
わたしはわたし。