ないものねだり
夏といえば山。
そろそろキャンプも後半戦といった季節ですが
今年はどうなっているのかな。
これでも学生時代、山でキャンプをしてました。
BBQをワイワイやるのではなくて
子ども達を預かるキャンプ生活です。
子どもグループの担当になる人もいれば、スタッフとして、キャンプファイヤーの準備や掃除、食材の注文、スタッフの食事の準備などをするメンバーもいて
私は主に、そのスタッフをまとめる立場を得意としていました。
そうそう、バイトはしてなかったけど、その頃からチーフ的な役割を普通にこなしていました。シフトを組んだりしてたわ、そういえば。
その頃私は後輩から慕われていて「お母さんみたい」とよく言われていました。
大家族は得意ですし、可愛がられるより、世話をする役割のほうが楽にできました。
その一方で、妹キャラとして可愛がられてやっていくメンバーもいました。
今、アラフィフになって思うんですけど、妹キャラの人って、ず~っとそのままですね。
「わたしは常に誰かに守られて当たり前」が板についてます。
若い頃は、「誰か守って~」がかわいくても
アラフィフでそれをやられても、周りはちょっと困ったりするかなあと私は思うんですけど、どうですか。
うちの母のように、一生子どもに守られるように生きるのは「あり」かもしれないけど、仕事をしていると「しっかり者に見られたいのに・・・」と悩んでいるアラフォー女性もいました。
けど、若い頃に「可愛い妹キャラ」でかわいがられて、アラフォーになって「しっかりして母親らしい女性」に変身するのはさすがに無理みたいです。
そこは神様の采配なのかどうなのか。
私はやっと性格が年齢に追いついてくれたようで、楽になりました。
20歳の結婚もしてない私が「お母さんみたい」と後輩に慕われた時の微妙な感じ(笑)がなくなり、「みかみさんみたいな雰囲気を持ちたい」と言ってくれる人が現れる年齢になったわけです。
さすがに、職場で「甘えキャラ」を発揮するアラフォー以上の女性を見ると
私もイラッとしておりましたが、どうしようもないんですよね。
「わからない~」「できない~」で生きてきた女性が急にしっかりするはずもなく。
子育てで躓いても、仕事で困っても、「頼れる誰か」を探さなきゃならない。
昔は、女性は、幼い頃は父に守られ、結婚したら夫に守られ、老後は息子に守られて生きるのが当然で、それが理想と思われていたのだろうと思うのです。
だからこそ、私のような甘え下手な性格を「欠点であるかのように」指摘する人もいるわけですが、結局「女性は精神的に幼いままでいてほしい」という男性の希望に沿っているだけでした。家父長制を保つために、ね。
そのからくりに気づいた瞬間に、私が自分の欠点だと思っていたところは、長所に変わりました。
そして、男性も、自分に頼ってくるだけの女性ではなく
対等に色んなことを話せる女性を求めていることもわかりました。
女性のことが知りたくても、男性に忖度する甘え上手の女性ばかりでは
本当のことも知りようがないっていう感じ。
銀座のホステスは、頭が良くないと務まらないというのも、そこにあるんじゃないかなと思うんです。甘えるだけでは男性を満たせない。
男性だって、女性に甘えられて発揮できる力もあるかもしれないけど
一生依存してこられて、頼られてばかりだと
途中で力尽きて、「俺もどこかに甘えたい」になるんだろうと私は思います。
長い間、「妹キャラって一生お得じゃね?」って羨ましかったんですけど
この歳になってやっと、まったく羨ましいと思わなくなりました。
そういう意味でも、「甘え上手にならないと人生損ですよ~」みたいなアドバイスに従わなくてよかったと思ってるし、そういうことしか言えない人に相談してた若い頃の自分を叱りたいです。
「いつか、あなたのその性格が生きるから。大丈夫。時代が追いつくから」って言える人でいたい。わたしはそうありたい。
今までの反面教師たち、ありがとうです。