人はバランスをとるものです
昨日、ようやく過去の仕事の中で
どれだけ疲れていたかを自覚したあと
久しぶりにぐっすりと眠ることができた。
目覚めが良かったのは何日ぶりだろう。
仕事だけではない。
あらゆることで、私は多方面から攻撃を受けていたし
自分を守るために力を使い果たしていた。
今の平穏が信じられなくて、何かしなくては生きていけないような気がして
焦っていたようだ。
ずっと緊張状態が当たり前な生活をしていると
緊張のない生活に耐えられなくなる。
これは、高校生になった時も感じたことで
毎日が戦争状態の校内暴力吹き荒れる学校にいたのが
風も吹かないような平和な高校に進学した途端
がっくりとやる気を失って、成績もぼろぼろになった。
私にとっては、自分が常に戦闘状態であり、身構えていることが当たり前になりすぎて、何も起きないことのほうが「危険」な気がするのだろうと思う。
そうはいっても、休憩してしまえばまた、新しい刺激に飛び込んでいくのがお約束だ。
だけど、直感が元に戻るので、そうそう危険な場所に飛び込むことはなくなると思う。
仕事が大変な時には恋愛にも必死になっていたけれど
やっぱり人は、どこかで癒しや慰めややさしさが必要で
どんなに友達に慰められようが、恋愛の癒しぐらいのものでないと
埋められない大変さだったのだと振り返っている。
例えば、風俗の仕事をする女性に対して、色々な意見はあるだろうが
あそこにはおそらく、普通に生きていたら味わえない優しさやいたわりを
感じることができるのだろう。
その優しさが偽りだったとしても、たとえ偽りでも、その優しさを昼間の仕事で得られることなんてないのだから。
私が思うに、風俗の世界で得られるような「優しさ」を
たとえひとかけらでも、普通に生きていて日常で感じられたら
わざわざ風俗で働く必要がない人だってたくさんいると思う。
それだけ今の日本の日常から、優しさがなくなってるということではないだろうか。
ちゃんと働かないとダメ、働いていても「ありがとう」なんて言われない。
容姿で嫌なこと言われる、すぐにヒステリックに怒られる
パワハラの餌食になる、仲間はずれされる
そうなった時、どこで誰が癒してくれるというのだろう。
そして、誰もがこの、優しくない日常を作っているんだよねってこと。
優しくない日常を作っておきながら「風俗なんてやめなよ」と簡単に言ってしまうってこと。
浮気や不倫を繰り返す男もそうだと思う。
そもそも、男社会はちっとも優しくないんだもん。
男同士で優しい気持ちになれる社会だったら、女性に癒しを求めなくて済むじゃんね。
厳しい日常を作っておいて、癒されるところを違法にして
厳しい日常を乗り切れる人たちだけを選別しているような気がするな。
夜の街が攻撃されているようだけど
夜の街を必要としているのは
厳しい昼の街があるからで
厳しい日常を作る家族がいるからで
誰もがバランスを取って生きていくしかないことに
誰が気が付くんだろう。
夜の街で遊ばなきゃならないほどの心の闇を抱えてしまったことを
誰が責められるんだろう。
普通の心で、意地悪な人たちに耐えられる人だけが、夜の街を攻撃してるのかもしれないと思う。意地悪をしている人もね。
「誰かを不幸にして」と違法な性的関係を責めるのはとても簡単だけど
その闇を生んでいる「優しくない日常」は責めているひとりひとりが作っているかもしれないんだよ。
バランスが取れなくなって病気になっていくほうがいいのか
何としてでも生き延びるために、別の方法を取るのがいいのか
誰にもそれは止められない。
私は実家から逃げるように結婚して
けれど結婚相手は結局癒しをもたらさなくなったから
癒される恋愛をするために
仁義を通すために私は離婚したのだとも思う。
結婚してたら私は恋愛はしないからね。そこは当たり前に。
でも、追い詰められたらどうなってたかわからないな、とは思う。
日常が厳しくなればなるほど、癒される関係性にいくものだ。
それは人が「生きるため」であって
誰かを傷つけるかもしれないという警報すら、どこかに行ってしまうほどの
切実さがあるのかもしれないと想像することはできないのだろうか。
今や、その人の個人の自己責任ではなくて
社会構造的に、やたら他人に厳しくすることで成り立ってることが
わたしは問題だと思ってる。
派遣で仕事をした時の、意味のない軍隊みたいな働かされ方といい
幸せすらも自己責任だと言い切るスピな人といい
誰もが校長先生目線で、子どもの立場にすら立たない学校といい
どこもかしこも窮屈で他人に厳しくすることでしか成り立ってない場所がいっぱいある。
解決法など私は知らないが
人はバランスをとるためにどこかに癒しを求めるものだということだけは
自分の体験として知っている。
私が過酷な状況で病気にならなかったのは
男たちのおかげかもしれないと思う。
女同士のいたずらに厳しい眼差しも、恋愛の場においては無効になるし。
オンナムラに適応できない私には、なかなか生きづらいものがある。
というわけで、まだまだ引きこもりますよ!